業界アニメとマネタイズ
クローズアップ現代の記事を読んで思ったこと
若手アニメーターの平均給料が年110万円 上位2割の人間しか結婚ができず 正社員率15%約4割がフリーランス
とにかく生産に対してマネタイズがうまくいっていないということが原因であるという記事であった
映像コンテンツのマネタイズに関して日本のアニメ業界だけではなく世界中でも変革の時を迎えるといえよう
『第9地区』『チャッピー』でおなじみのニールブロムカンプ監督がゲームエンジン Unity を使った映像作品を自分たちの作ったサイトで無料配信している
海外3 dcg アニメーション作品『RWBY』も YouTube で英語版を無料配信している
それぞれグッズや寄付、ファンサイトなどで収益をあげているそうだ
Amazon プライム Netflix のような定額動画配信サービスにオリジナルコンテンツとして映像作品を売っているところも最近は多く見る
プロダクション IG はスマートフォン向けのアプリケーションとしてタテアニメと言う3分程度のアニメ作品を配信する形式を取っている
キングコングの西野は地震の絵本作品『えんとつ町のプペル』の著作権をフリーにしスペルを使ってお金を稼ぐことも許容している
全ては知名度がないと始まらないと言う氏の哲学に基づく戦略であり結構成功している
僕自身もアニメは好きで昔ほどではないがよく見るがコンテンツとしてのレベルは非常に高いように感じる
しかし以前のようにテレビで放送した作品を有料の DVD やブルーレイという媒体で販売するという形式でうまくいかなくなったのはともかく上に挙げたような次世代のマネタイズを行っても今ひとつぱっとしないのはどういうことであろうか
いくつか考えられことがあるが一つとして僕ら自身がパッとしていないように感じるだけで実はマネタイズとしては成功しているというパターンがある
その昔音楽プロデューサーのつんく♂が紅白歌合戦に出た水樹奈々に対して道行くサラリーマンは誰も彼女を知らないがコンサートを開けば武道館をいっぱいにすることができると表したことがあったが、それと同じで興味のない人は知らないが確実なファンをきっちりと掴んでいるという状況にあるのではないだろうか
もう一つ考えられることに映像制作・プロモーション・マネタイズ、この三つがうまく連携が取れていないのではないだろうか
とにかく今テレビで流れているようなアニメにしてもものすごい手間と暇がかかっており明らかに専門の人間がプロフェッショナルとして膨大な時間をかけてコンテンツを作ってるように感じる そしてそれはおそらく間違いではない
プロモーションに関してもそうである
明らかに今テレビや雑誌で流れているようなプロモーションは膨大な金がかかっている
そしてそのプロモーションはおそらく下請け会社を使って制作しており、そこでまた書けなくてもいい余分なお金がかかっているのであろう
マネタイズは純粋に日本人は下手です
やっぱ
日本人というくくりはちょっと不当だと思うので日本の企業ということで
とにかくレベルの高いものを作ろうという意思が生み出した負の遺産としてスリム化できない組織というものが出来上がってしまっている
そのせいでコンテンツを作る技術はどんどん上がってきているのに組織は昔のような多くの人を抱えている状況である
映像制作を行う3人の女子校生を描いた漫画『映像研には手を出すな!』のように最小限の人員で最大限のマネタイズ、すなわち回収を行うようにすればこの問題が解決するのではないだろうか
少なくてもやりがい搾取ではなく真っ当なやりがいを持ち、自分たちの作りたいものを正当な報酬で作ることができるのではないだろうか
どちらにしても世の中が変わるということはチャンスは増えるが難儀なことであることには違いない